テクノプランター [TECHNO PLANTER]
親機(本体)から、カラーセンサーを積んだ"TECHNO PLANTER"を島に上陸させ、開花させる。
相手より先に高得点の島を占拠することを基本戦略としている。
機構的には単純なマシンであるため、相手によって戦い方を変えながらの試合展開が可能である。
本体
構造
ロ字アルミとアルミ丸パイプを併用することで、最小の重量で、合計18kgの種子を支える。また、車高を極力低くし、重量物をシャーシの裏側にマウントすることで、低重心化を実現している。
ポジションどりの秒数は、試合開始から東北大会時7秒・全国大会で5秒程度。
種子発射システム
確実な射出を実現するため、カムを利用した射出機構となっている。
幅の異なる前後車輪と特殊なレール形状によって、本体と接触せずに種子を段差の向こう側から発射することができる。
このため、設置可能ゾーンと設置禁止ゾーンを仕切るブロックのすきまから射出するマシンでは不可能な広角度の斜め打ちが可能。(最大射角115°)
ただし、種子を置く時に種子がバウンドして向きを変えてしまうこともあり、精度を出すのに非常に苦労した。このマシンの一番の泣き所である。
照準機構として、3基(東北大会では1基)のレーザーポイントと、3個の照準コーンによる2点式。3列のレールから子機を射出。一度に3機まで同時発射が可能。
種子
構造
直線的に自走し、赤島か黄島の上を通過したら停止後に生命誕生(開花)を行なう。
L字アルミで構成された箱の中にショックアブソーバを介してさらにもう一つのアルミの箱(生命)が納まる構造となっており、大きな衝撃(投げ形の種子の直撃etc.)にも最小の被害で持ちこたえることが可能となる。
重厚な構造のため一台2kg程度の重量となってしまった。
センサー・電子回路
今回の競技に際して、オリジナルのセンサーを開発。
発光体の光をフィールドに照射し、その反射光をフィルターに通し、光半導体で受光する。発光体には高輝度LED(赤)、受光素子としてフォトダイオードを使用。
スポットライトやフィールド上の電球などの外乱光対策が施されており、常に安定した入力を確保・チューニングを容易にし、高い色識別精度を出している。
基本的には赤と黄色に反応するが、設定の変更により、緑でも可能。
TECHNO EXTRA(テクノエクストラ)
全国大会で使用された1点(緑島)用種子。
テクノプランターの技術を凝縮したものであり、センサーはテクノプランターと同等のものを積んでいる。
基本的に1点(緑)で止まるが、設定変更で赤・黄にも上陸が可能。
東北大会 試合結果
主管:八戸高専 日時:1998年10月18日 会場:八戸市体育館
第一回戦 シード
組み合わせ抽選会には間に合わず、残りの2枚のうちの1枚であった。
第二回戦 14-2 宮城高専A/ころころ玉ころ大行進98
相手機はテストランでは一度に32点を取っていた強豪マシンである。 点数状況の把握を誤った操縦者が、審査員へのアピールとしてマシンと旋回したのが印象的。
準決勝 30-5 八戸高専A/ROUGH
15発限定という規制をされた物量型マシン。高得点ゾーンをおさえ勝利。
決勝 15-10 八戸高専B/イカロス
多種のセンサを搭載した自己探索型マシン。 98年度の名勝負との呼び声も高い白熱した決勝戦であった。 八戸コールの大声援のなか、逆転に成功し悲願の優勝を遂げた。
鶴岡高専としては2年ぶり、システム技術研究会としては4年ぶりの地区優勝となった。
全国大会 試合結果
日時:1998年11月22日 会場:両国国技館
第一回戦 シード
地区大会優勝につきシード。 イカロス(八戸高専)が同ブロックとなり、地区大会の苦戦を思い起こすこととなった。
第二回戦 21-10 新居浜高専/EGG2
一回戦でイカロス(八戸高専)に対し大差で勝利したマシン。 大型種子を壁沿いを伝わせ高得点ゾーンを全て取るという戦術(大型種子を切り離したら操作が完了する)のマシンだった。 ぎりぎり相手機より先に10点ゾーンを獲得することに成功し、ほぼ相手機を封じることができた。
第三回戦 1-5 旭川高専/MACH-CHAN1号
開始15秒程度で全ての島を獲得できる能力を持つ。1・2回戦を大差で勝ちあがってきた強豪。 相手機にマシントラブルが発生したが、それでも一点ゾーンをすべて占領されてしまいそれにより進攻できず敗退。1点はTECHNO EXTRAの暴発によるもの。
全国大会はベスト8で、当時の鶴岡高専としては最高位の結果となった。