エピソード:全国大会向けアップデート(1)
東北大会(1998/10/18)から全国大会(1998/11/22-23)まで1か月以上あったため様々な改良を試みています。
特にテクノプランターはその戦術コンセプトから結果的にスピードに重きを置くこととなり、全国大会に向けてさらなるスピードアップが施されました。
親機スピードアップ
全国大会はいかに自分が有利なポジションを取れるかに掛かっている、つまりスピード勝負になると踏んでいました。
今思えばかなり無茶をしましたがモーターはそのままに電池の本数を増やしました。 東北大会の前日にも同じことをしている上にさらに増量です。
最終的に電池の本数は初期設計の倍になってしまいました。
これによって当初とは比べ物にならない速度で移動できるようになりましたが、ホイルスピンの発生や回路素子の頻繁な故障などの問題を抱えることになりました。
当日も秋葉原まで部品を買いに行かなければならない状況が発生したりしましたが、試合中に致命的なトラブルが起こらなかったのは奇跡だったかもしれません。
子機スピードアップ
スピードが求められたのは種子も同様です。
ただし単純にスピードを上げると射出時のバウンド特性が変わってしまうため、着地後に加速するという形式になっています。
この際に発覚したのが足回りに使っているブラシ付DCモーターのノイズ影響でした。
東北大会準決勝(vs 八戸高専Rough)のVTRを観れば明らかですが、初弾がプルプルしながら走るシーンがあります。まさにこれがノイズを受けている状況で、モーターのノイズがカラーセンサーへの入力に交じったために誤作動(停止・開花行動)を起こしていました。
そしてモーターの出力を上げたことによりノイズも大きくなったため、わかりやすく誤作動が発生するようになったのでした。